面接法と質問紙法について

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    資料紹介

    (1)面接法
     日常生活のあらゆる面で、私たちはコミュニケーションの受け手であると同時に送り手でもあり、他者と絶えず相互関係を行い影響を与え合っている。このような双方向的な対人コミュニケーションのうち、もっとも基本的なスタイルが会話であり、面接は会話を通して行われるデータ収集の技法である。
     では、日常会話と面接はどこが異なるか。両者を比較することで違いをみてみる。
     第一に、会話を交わす相手は、家族や友人、職場の人など既に築かれた人間関係に基づくコミュニケーションである。しかし、面接では全く未知の人が対象になることが多い。
    第二に、会話には、情報交換だけでなく、人間関係を進展させたり、ストレスを発散させるなど心理的な効用が大きい。しかし面接は主に情報収集や問題解決の手段として用いられる。
     第三に、会話では話し手と聞き手の役割交代がほぼ無意識のうちに自然に行われ、同じ人が話し手になったり聞き手になったりする。しかし面接では会話の参加者の役割がそれぞれ聞き手か話し手のどちらか一方に固定される。
     第四に、会話話題の広がりは無限で、話の流れは予測不可能である。しかし、面接でははっきりとした問題意識、目的、形式をもった質問がされる。
     面接には大別すると、調査的面接と臨床的面接の2種類に分類される。調査的面接法の目的は科学的な情報収集・分析・記録であり、具体例として、消費者の購買行動、企業あるいは商品のイメージ調査など実生活に関する領域で用いられる。臨床的面接法の目的は診断や実践的な治療であり、臨床心理やカウンセリングに用いられる。

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    「面接法と質問紙法について」
    面接法
     日常生活のあらゆる面で、私たちはコミュニケーションの受け手であると同時に送り手でもあり、他者と絶えず相互関係を行い影響を与え合っている。このような双方向的な対人コミュニケーションのうち、もっとも基本的なスタイルが会話であり、面接は会話を通して行われるデータ収集の技法である。
     では、日常会話と面接はどこが異なるか。両者を比較することで違いをみてみる。
     第一に、会話を交わす相手は、家族や友人、職場の人など既に築かれた人間関係に基づくコミュニケーションである。しかし、面接では全く未知の人が対象になることが多い。
     第二に、会話には、情報交換だけでなく、人間関係を進展させたり、ストレスを発散させるなど心理的な効用が大きい。しかし面接は主に情報収集や問題解決の手段として用いられる。
     第三に、会話では話し手と聞き手の役割交代がほぼ無意識のうちに自然に行われ、同じ人が話し手になったり聞き手になったりする。しかし面接では会話の参加者の役割がそれぞれ聞き手か話し手のどちらか一方に固定される。
     第四に、会話話題の広がりは無限で、話の流れは予測不可能である。し...

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