スポーツにおけるアマチュアリズムの考察

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    スポーツにおけるアマチュアリズムの概念とその問題点
    1、アマチュアリズムについての概略
    「アマチュアリズム」とは、19世紀後半、オリンピック創始者のクーベルタンが提唱した概念で、スポーツによる金銭的な報酬を受けるべきではないという理念のことを指す。クーベルタンは、古代オリンピックにおいて勝者は月桂冠以外受け取ってなかったという事例から、スポーツによる金銭的報酬を受けるべきでないとしたのである。
    同概念は、1970年代以降はスポーツ界の現実と適合しないようになり、すでにオリンピック憲章からは「アマチュアリズム」という単語は削除されているのが現状である。世界的なスポーツ界の流れとしても、存在していないに等しい同概念だが、日本国内では高校野球などの領域で、この言葉や思想を用いる人も根強く存在する。
    そもそも「アマチュアリズム」はスポーツを行う「資格」限定する規定であり、19世紀前半イギリスのレガッタの大会規定で始めて登場したものだ。その中枢をなすものは、ブルジョワジー(貴族・資産家階級)が肉体労働者をスポーツから排除するための極めて差別的な概念である。すなわち、スポーツは金銭的に余裕があるも...

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