障害者ケアマネジメント概論(障害者相談支援従事者初任者テキスト準拠)

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    資料の原本内容

    障害者ケアマネジメント概論
    障害者相談支援従事者初任者テキスト準拠
    ケアマネジメントとは
    ケアマネジメントの始まり
      多様なニーズを持った人々が自分の機能を最大限発揮して健康に過ごすことを目的としてフォーマル及びインフォーマルな支援と活動のネットワークを組織し、調整し、維持することを計画する人(若しくはチーム)の活動
                             D.P.マクスリー
    ケアマネジメントの定義
    ケアマネジメントの定義
      自立とQOLを目指して、その為のニーズをしっかりとらえてサービスを行う総合的な援助
                                 竹内孝仁
    ケアマネジメントの定義
      対象者の社会生活上でのニーズを充足させるため適切な社会資源を結びつける手続きの総体
                                 白澤政和
    ケアマネジメントは、ケースマネジメントとして1970年代にアメリカにおけるコミュニティケア推進の元で、精神障害者が病院を退院し、地域で暮らすための生活支援の方法として開発された。
    *
    ケアマネジメントの理論的変遷
    仲介型
    集中型
     Intensive Case Manegement
    包括型地域生活支援プログラム
     ACT (Assertive Community Treatment)
    仲介型はプロバイダーに似ている
    *
    障害者ケアマネジメントとは
     障害者の地域における生活を支援するために、ケアマネジメントを希望する者の意向を踏まえて、福祉・保健・医療・教育・就労等の幅広いニーズと、様々な地域の社会資源の間に立って、複数のサービスを適切に結びつけて調整を図るとともに、総合的かつ継続的なサービス供給を確保し、さらに社会資源の改善及び開発を推進する援助方法である。
    障害者ケアガイドライン
    障害者ケアマネジメントとは                 地域生活の支援
    地域生活を支援すること
    施設・病院から地域へ
    障害者ケアマネジメントとは         ケアマネジメントの対象者
    ケアマネジメントを希望する者
    趣旨
    「希望する者の意向を踏まえて」
    =「ケアマネジメントの導入をいつでも中止できる」
    ケアマネジメントの対象者
        =サービス利用計画作成費の支給対象
    障害者ケアマネジメントとは        ニーズと社会資源の間
    利用者
    ケアマネジメント実施機関
    関係諸機関
    パートナー
    パートナー
    ニーズ把握
    社会資源
    サービス
    利用計画同意
    サービス
    依頼
    不満足
    権利擁護
    サービス調整
    社会資源の
    改善・開発
    *
    サービス
    サービス
    サービス






    サービス
    サービス
    サービス
    相談支援従事者
    サービスパッケージ
    相談支援従事者は生活をしていく上でのコーチの役割も担っている。
    生活(ゲーム)をするのは障害者(プレーヤー)
    *
    障害者ケアマネジメントとは     総合的・継続的なサービス供給の確保
    サービス供給はケアマネジメント終了後も継続される
    継続的なサービス供給は地域で生活していくことのベース
    サービスは継続することが基本!
    障害者ケアマネジメントとは         社会資源の改善及び開発
    見る
    観る
    看る
    視る
    診る
    覧る
    監る
    利用者
    時として、「みる」は相談支援従事者のみならず関係しているサービス事業者も含まれる。
    *
    障害者に対するアプローチの基本理念
    ノーマライゼーションの実現に向けた支援
    自立と社会参加の支援
    地域における生活の継続の支援
    主体性・自己決定の尊重・支援
    地域における生活の個別支援
    エンパワーメントの視点による支援
    エンパワメント
    内なる力に働きかけその力を引き出す事
                        類義語「勇気づける」
    例、「出来る事(長所)と出来ていない事(短所)」
       施設等においては出来ている事が家に帰ったら  
       出来ない(しない)
       地域で生活して行くときには出来る事になるよう  
       な支援。
       出来ている事を出来るように引き出せるように勇  
      気づける。
    障害者ケアマネジメント実践の原則
    利用者への人権の配慮
    総合的なニーズの把握とニーズに合致した社会資源の検討
    目標の設定と計画的実施
    福祉・保健・医療等の総合的なサービスの実現
    プライバシーの尊重
    障害者ケアマネジメント実践の意義
    地域生活の相談支援の手法
    アドボカシーの考え
    エンパワーメントの考え
    障害者ケアマネジメント実践の留意点
    相談窓口の役割
    チームアプローチ
    ケアマネジメントのプロセス
    インテークの代表な例
    障害者本人からの受付相談
    家族などの関係者からの受付相談
    関係機関からの相談
    電話による受付相談
    スクリーニング
    対応の可能性を判断する事例
    医療の緊急性が高い。
    虐待専門の機関での対応など緊急性が高い
    精神障害者で、医療的アプローチが比較的高い
    通常の事業の実施地域対象外であり、対応が困難な場合
    対応可能な範囲の判断
    対象者の課題・問題の内容性を得意とする関係との調整
    対象者に対して、ケアマネジメントを別の機関に調整することを理由づけして、了解を得た上で、お願いした機関の相談支援専門員と同行訪問して引き継ぐ
    インテーク時の確認事項
    その時点の主訴の確認
    守秘義務の確認
    相談支援の目的と内容の確認
    相談支援専門員と利用者の役割と責任の確認
    納得と同意に基づく進め方であることの確認
    アセスメント
     利用者は自立した日常生活を営むために、様々なサービスを利用します。そのサービスを効果的・効率的に組み合わせ、調整するためには、アセスメントを通して自立に向けての課題整理(ニーズの整理)と利用者が自己決定するための情報整理を行います。
    アセスメントの基本的なねらい
    日常生活動作(ADL)
    認知・医師関連
    行動障害関連
    手段的日常生活動作(IADL)
    精神症状関連
    残存能力とその可能性
    介護環境
    居住環境
    利用者及び家族の健康(医療)の確認(主治医の把握)
    フォーマル・インフォーマルな既存サービスの状況
    ⑪ 利用者が望む自立した生活を阻害する要因を生活全般から明らかにする(ICFの考え方)
    ⑫ 自立に向けて利用者がどの様な希望や意思を持っているかを明らかにする
    ICF(国際生活機能分類)モデル
    心身機能
    身体構造
    健康状態
    参加
    環境因子
    個人因子
    活 動
    *
    生活機能:人が「生きる」事の3つのレベル(階層)「心身機能・身体構造」・「活動」・「参加」のすべてを含む、プラス面の「包括用語」である。この生活機能の3つの階層間には相互作用がある。
    活動(「個人レベル」生活レベル):人が生きて行くのに必要な様々な行為。実用的な目的を持ったひとまとまりをなした行為であって、歩行(例えば今からトイレまで行くこと)、 整容(歯を磨き、顔を洗い、髪をとかす、など)、更衣(衣服を出してきて身につける)などの日常生活活動(ADL)から、家事、さらには余暇活動の更衣までを含む。「活動」に問題が生じた状態が「活動制限」である。 する している できる
    参加(社会レベル「人生レベル」):社会的な人間のレベルで、社会的な出来事に関与したり役割を果たすこと。例えば、主婦としての役割、親・子・親族・友人としての役割、種々の組織の中での役割を果たすこと、その他色々な社会参加。「参加」に問題が生じた状態が「参加制約」である。
    心身機能・身体構造(生物レベル「生命レベル」):身体の働きや精神の働きのことで、それに問題が起こった状態は例えば手足の麻痺、筋力低下や関節拘縮(機能障害)、あるいは手足の一部の切断(構造障害)などである。「心身機能」に問題が状態が「機能障害」、「身体構造」に問題が生じた状態が「構造障害」である。
    活動制限=能力障害 参加制約=社会的不利
    背景因子:個人の生活・人生に関するする背景全体を構成する因子の事。特に健康状況の背景を表す。
    環境因子:個人の生活・人生の背景を形作る外在的な世界のあらゆる側面を指し、そういうものとして、個人の生活機能に影響を及ぼす。環境因子は物的世界とその特徴、人が作った物的世界、様々な関係や役割、態度、価値観を有する人々、社会制度とサービス・政策・規則法律を含む
    個人因子:年齢、性別、社会的状況、人生体験などの、個人に関係した背景因子。
    サービス利用計画の作成とサービス調整
    事業者情報の提供
    利用者から事業者の条件等の聴取
    権利擁護の視点から事業者等の仲介とサービス調整
    障害福祉サービスの説明
    重要事項説明書の内容
    契約書の内容
    運営規程の内容(職員配置、利用料等)
    パンフレット(利用者への説明用)
    市町村等が作成した社会資源一覧表や福祉マップ
    サービス利用計画の実施
    受給者証にサービス提供事業者との契約日の記載と押印
    利用者にサービス事業提供者による重要事項説明がなされているか、また利用料等
    利用者とサービス提供事業者との契約の締結
    初めてサービス提供時
    サービス利用時の状況や表情
    モニタリングと再アセスメント(目的)
    目標達成度の確認
    サービス内容の適否の確認
    新たな生活目標の確認
    モニタリングと再アセスメント(種類)
    初期モニタリング
    継続モニタリング
    終  結
    サービス利用計画を必要としなくなる
    障害者の生活ニーズのとらえ方
    *
    欲求の5段階説と自己実現
    弱さをみつけ、手当てしていく
    強さをみつけて、引き  出していく
    弱さへのアプローチは、生命や基本的な生活機能をまもることにつながっていく
    強さへのアプローチは、生活の豊かさや満...

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