内断熱と外断熱の利点と欠点

閲覧数3,206
ダウンロード数6
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

     まず、「外断熱」の利点と欠点について述べていきたいと思う。外断熱とは、簡単にいえば、建物全体を断熱材で覆ってしまう断熱方法である。(下図参照) またそれは コンクリート造のような蓄熱性の高い物質に断熱を施す場合の呼び方であり、木造のように蓄熱性のほとんどないものへの断熱では外張断熱と呼んで区別されている。
    外断熱
     では外断熱の利点はどこにあるのだろうか。外断熱の一番の利点は、熱を蓄える蓄熱層があるということである。それは例えば、冬の寒い日に室内の暖房スイッチを切ったとする。内断熱の場合、断熱材の室内側には内壁しかないので、スイッチを切ったと同時に室温は下がり始める。それに変わって外断熱の場合は断熱材の内側は柱等の構造材があり、その内側に室内がある。その構造材が熱を蓄える蓄熱体となり蓄えている熱を少しずつ室内に放出するため、室内の温度がなかなか下がらないのである。また、窓もドアも十分に断熱したコンクリート外断熱住宅では、壁・天井・床の温度差が小さくなり、暖かさの感じ方が強くなる。反対に、夏、冷房を切ったとしてもずっと涼しいままなのである。つまり、外断熱は冷暖房効率がよく、エネルギー消費が少なくなる、という利点ももっているのである。
     その他にも利点がある。たとえば外断熱はコンクリートにやさしい。外断熱は、雨水がプレキャストコンクリート板(PC板)に直接当たらないことなどによってPC板の寿命を延ばしていると思われる。コンクリートの劣化は、中性化などよりむしろヒビ割れ(ヒビ割れから浸入する水)で決まるといわれており、ヒビが入らなければ法定寿命の65年はゆうに持つといわれている。特に冷房時は、屋外と室内の温度差が大きくなるのでコンクリートに大きなストレスがかかり、ヒビが入りやすくなる。外断熱では温度差も小さくなるので、さらにコンクリートにやさしく、これによってコンクリートの劣化などによる建て替えなどを減らすことができ、コストも削減できる。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    内断熱と外断熱の利点と欠点 
     まず、「外断熱」の利点と欠点について述べていきたいと思う。外断熱とは、簡単にいえば、建物全体を断熱材で覆ってしまう断熱方法である。(下図参照) またそれは コンクリート造のような蓄熱性の高い物質に断熱を施す場合の呼び方であり、木造のように蓄熱性のほとんどないものへの断熱では外張断熱と呼んで区別されている。
                  
                        外断熱
     では外断熱の利点はどこにあるのだろうか。外断熱の一番の利点は、熱を蓄える蓄熱層があるということである。それは例えば、冬の寒い日に室内の暖房スイッチを切ったとする。内断熱の場合、断熱材の室内側には内壁しかないので、スイッチを切ったと同時に室温は下がり始める。それに変わって外断熱の場合は断熱材の内側は柱等の構造材があり、その内側に室内がある。その構造材が熱を蓄える蓄熱体となり蓄えている熱を少しずつ室内に放出するため、室内の温度がなかなか下がらないのである。また、窓もドアも十分に断熱したコンクリート外断熱住宅では、壁・天井・床の温度差が小さくなり、暖かさの感じ方が強くなる。反対...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。