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     「思春期の危機をどう見るか」書評
    本書では、子どもたちの「暴力」、「ネット」への関わり、ニート、引きこもりといった青年期の問題を挙げ、思春期の危機が深刻化する背景を分析している。また大人たちの子どもたちへの対応を見つめなおすことで思春期の意味を問い直し、思春期をめぐるさまざまな問題についてどう見ればよいか、具体例とともに解決策を提示している文献である。ここでは主に本書に対する二点の考察を述べたいと思う。
     書評発表でも述べたが、まず私が本書を読んで違和感を覚えたのは、凶悪事件を起こす少年についての筆者の見解である。筆者は第1章で「フツーの子」による凶悪犯罪を取り上げている。そこでは少年事件の加害者の特徴として「おとなしい・まじめ」、「コミュニケーション不全」、「インターネット、テレビゲームに精通」、「動機は自尊感情を踏みにじられたこと」といったものが挙げられている。この加害者の特徴づけは少し安易すぎではないだろうか。
    もちろん、そのような子どもは全国どこにでも存在し、みんながみんな犯罪をするわけではない、と筆者は後で述べているが、条件にあてはまるような子どもたちへのフォローが十分では...

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