司法権の限界

閲覧数9,373
ダウンロード数29
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    タグ

    代表キーワード

    司法権の限界

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    司法権の限界
    ①裁判所は「一切の法律上の訴訟を裁判」する(裁判所法3条)が、この原則にはいくつかの例外があるとされている。ここで、そのような例外がいかなる場合に認められるのかが問題となる。
    ②まず、議員の資格争訟の裁判(憲法55条)、裁判官の弾劾裁判(憲法64条)のように憲法が特別の理由から明文で認めたものに対する司法権は及ばない。これは、憲法が明文で司法による裁判を回避することを認めたものであるから、当然司法権は及ばない。
    ③次に、国際法上の治外法権や、条約による裁判権の制限のような国際法によって定められたものである。これらは国際法上、日本に裁判管轄権がない場合であり、司法権が一国の司法権であることからくる限界である。
    ④また、その他事柄の性質上裁判所の審査に適しないと認められるものにも裁判はなされない。この中には、自律権に属する行為、自由裁量行為、統治行為、団体の内部事項に関する行為が含まれる。以下、順を追って説明する。
    憲法上、懲罰や議事手続きなど、国会または議院の自律に委ねられているとされる事項については裁判所の審査権が及ぶか。この点、通説は国民主権・権力分立を保つために他の機...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。