逸脱とコントロールの社会学の歴史

閲覧数3,248
ダウンロード数22
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    第1章 逸脱とコントロールの捉え方
    アメリカにおける逸脱の研究史
    デュルケーム以後の逸脱の社会学理論の多くは、20世紀のアメリカで展開されている。その背景にはアメリカ社会の特有の事情があります。急速な産業社会化が進み、多くの移民を抱え、都市化したアメリカ社会では犯罪とそれへの対策は重大な社会的問題であり政策課題でもあったからです。これらのことを背景としてアメリカでの犯罪研究は急速に発達していったのです。
    1920年代から40年代までの期間は、シカゴ学派の黄金時代でいろいろな研究が行われた。シカゴ学派はアメリカ社会学の確立期に位置し、シカゴなどの都市の住民の生活を対象とするローカルな研究であった。
    1940年代から50年代になるとハーバード大学はコロンビア大学を中心に、システム論や機能分析が台頭してくる。ローカルな地域社会を超えたよりマクロな社会を体系的に研究する方法として機能分析やシステム論が適していた。逸脱の研究分野では、マートンを中心としてアノミー論や逸脱の機能分析が展開されていた。
    1960年代になるとアメリカ社会は混乱期を迎える。既存の権威・権力を否定し新たな価値観や生き方を模...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。