国文学史Ⅱ 科目修得試験 S評価

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    資料紹介

    日本大学の平成28-29年度国文学史Ⅱの科目修得試験です。こちらから出題され、S評価をいただきました。参考になれば幸いです。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    国文学史Ⅱ(3 限)『28 年度』
    ・日本における自然主義文学の成立過程(と展開)をテクストの内容を踏まえて論じなさ
    い。
    日本における自然主義文学のはじまりは、明治 30 年代の小杉天外・永井荷風らによるゾ
    ライズムとされている。成立の契機となったのは、30 年代末から 40 年代にかけて発表され
    た、島崎藤村著『破戒』や田山花袋著『蒲団』である。
    『破戒』では、部落問題を取り上げた社会小説的な面と、主人公の苦悩と作者の<私>
    が投影されている告白小説的な面を併せ持っている。また本作は、それまで一般的であっ
    た文語体ではなく口語体が用いられており、言文一致体となっている。
    『蒲団』においては、多くの読者に<個>の告白と認識され、私小説のはじまりともさ
    れている。<個>をありのままに描写していることは大反響の中で承認され、小説は虚構
    のものという固定観念に変化を与えた。後に花袋は、対象を見たまま聴いたまま触れたま
    ま描く、平面描写論を主張した。
    ただし、この平面描写論においては、自然主義・反自然主義を問わず批判する者が現わ
    れた。自然主義では徳田秋声(『新世帯』『あらくれ』感...

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