国際学「福祉国家について」

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    資料紹介

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    比較政治経済論の中でも、「福祉国家」は特に著しく各国ごとの固有の歴史や特徴が見られる事象である。よってまずその発展の経緯を追い、つづいて比較による福祉国家の分類を行う。
    1.福祉国家の発展

    世界で最初に福祉国家を打ち立てたのはイギリスであり、1601年にエリザベス女王が制定した「救貧法」がこれに当たる。失業者や病人、貧しい人々を救済するのがその目的であり、これは今日の社会保障制度である「公的扶助」の起源でもある。

     このような救貧政策はイギリスや他国において長い間不完全のままであったために、資本主義が発達するに従って、労働者は不景気や失業、病気などから逃れるために賃金の一部を捻出して相互扶助を目的とする共済組合をつくりはじめた。しかし労働者だけの相互扶助では財政的に破綻してしまうため、国と雇用主がそれらの扶助組合に加わることとなった。こうして生み出されたのが、19世紀末におけるドイツのビスマルクによる「社会政策三部作」という最初の社会保障制度であった。これは今日の医療保険や年金制度等の前身となっている。

     1929年の大恐慌以降、社会保障制度が主要国の積極的政策として押し進められ...

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