明星大学 PD2050 国文学 課題2

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    選択作品:『徒然草』 - 合格済レポート例
    課題2
    「学習要点事項4,5,6,8,9,10,11,12の中から一作品を選んで、現代語訳し、その感想を述べて下さい。その際、当該作品の全体像や文学史的背景を簡潔に説明すること。」
    ・現代語訳、感想、作品の全体像・文学史的背景を分かりやすくまとめております。

    参考文献:岩間輝生・木村博・鈴木日出男ほか編『精選 国語総合 [改訂版]古典編』(筑摩書房)2012
           乾安代・櫻井武次郎・新間一美・西嶋孜哉・毛利正守『日本古典文学史』(双文社出版)1987

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    選択作品『徒然草』(花は盛りに)

    <現代語訳>

     桜の花は盛んに咲いているのだけを、月は

    少しも雲がなく照っているのだけを見るものであろうか、いやそうではない。雨を見ながら見えない月を恋しく思い、すだれを垂れて、中に引きこもって春の経過を知らないのも、やはりしみじみと情趣深いものである。今にも咲きそうな様子の梢や、花が散りしおれてしまっている庭などにこそ、見所は多いものだ。歌の詞書にも、「花見に出かけたところ、

    早くも散ってしまっていたので。」とも、「さしつかえがあって花見に行けなくて。」などとも書いてあるのは、「花を見て。」と言っていることに劣ることであろうか、いやそうではない。花が散り、月が西に傾くのを恋しく思う習わしは、もっともなことだけれども、特に情趣を理解できない人が、「この枝も、あの枝も散ってしまった。今は見所がない。」などと言うようである。

     何事においても、始めと終わりこそ趣深いものである。男女の愛情も、ひたすらに逢い見ることを言うものだろうか、いやそうではない。逢わないで終わった恋のつらさを思い、

    はかない約束を嘆き、長い夜を一人で明かし、空のかなたに別れ...

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